批評(レビュー) 
はじめに
この批評(レビュー)は、まだ三国志9をプレーしたことがない方のために、ゲームの概要と個人的な批評を紹介したものです。
購入の参考になさる方は、人によって違った楽しみ方、違った評価があることを理解した上で、お読みください。既にプレーされた方は、お読みになる必要はございません。
批評(レビュー)
三国志9は、非常に戦争を重視したゲームで、システムも特徴的です。
まず、全ての戦争が一枚のマップ上で行われ、行動も事前に与えた指示によって自動的に行われます。中国全土が同時かつ自動的に動き出すシステムのため、ある城から出陣した部隊に反応して、迎撃に出る部隊、援軍に向かう部隊、手薄になった城を狙う部隊などが、目まぐるしく動き出します。常に周囲を警戒しながら、時には大胆に仕掛けなければならないため、計画や戦略の重要性が非常に大きいゲームです。
また、個人が持つ兵法が戦争に大きな影響を及ぼすため、自動で行われる戦争の中にも、個人の能力がはっきりと現れます。しかも、兵法は同じ兵法を持つ武将とで連鎖するため、能力的にはそれほどでもない武将にも十分活躍するチャンスがあります。
他にも、三国志5で好評だった陣形が復活し、さらに、その陣形によって配置した武将の兵法に大きな影響を及ぼすよう進化しました。その結果、単に良い武将がいるだけでは強いとは言えず、適材適所の計画が非常に重要になりました。
これらの戦争システムは、内容もバランスも非常に良いのですが、それ以外の面は物足りないように思います。
内政や人事などは、過去のシリーズから何ら進歩していません。育成方法も非常に疑問で、どれだけ活躍した個人がいても、勢力が拡大しなければ、この個人には成長するチャンスすらありません。外交も同様で、弱い勢力には周囲と友好関係を築くだけの財政力もありません。結局のところ、弱小国であろうと大国であろうと、同じようなコマンド、同じような戦略しか使えません。
戦争に関しては非常に良い出来なので、とにかく戦争を楽しみたいという方にとっては、長く深く遊べるゲームでしょうが、ややプレーヤーを選ぶゲームのように思います。特に歴史シミュレーションゲームに不慣れな方にとっては、極めてとっつきにくいシステムかも知れません。
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